ナノ秒パルスパワー電源
■製品概要
25kV, 10ns以下の立上がり時間、25ns以下のパルス幅を実現
開発当初は負荷でのエネルギー吸収が小さいとパルスのテール部分が緩やかに立下がり、負荷によってパルス幅が大きく変動していました。その後、実験を重ね、不要なテール部分をカットする当社独自の技術を開発し、パルス幅の変動を大きく抑えることに成功しました。
■特徴
- 出力電圧 最大25kV
- 無負荷時の最大出力電圧は25kV。10回転のボリュームで出力電圧を容易に可変できます。
- 10ns以下の立上がり時間
- 半導体オープニングスイッチによるパルス発生方式の採用で従来のMPCシリーズよりもさらに急峻な立上がりを実現しました。
- 25ns以下のパルス幅
- パルスのテール部分をカットする短パルス化技術を独自に開発。
負荷によって大きく変動していたパルス幅を短く安定させることが可能になりました。 - 最大1000ppsの高繰り返し周波数
- パワー半導体デバイスの高速スイッチング動作により出力の高繰り返し化を実現。
UP・DOWNボタンで繰り返し周波数を容易に設定できます。 - コンパクト&軽量
- 1ユニット構造のコンパクトな設計なので机上での実験時にスペースを取りません。
- 簡単操作
- 出力電圧設定値と繰り返し周波数を決めれば、スイッチオンで簡単に高電圧パルスを出力できます。
- 外部トリガ機能付き
- ファンクションジェネレータ等から5Vの矩形波を入力することでパルス出力を制御できます。
- トリガ同期出力信号
- パルスを生成するトリガ信号に同期した信号を高速度カメラ等のトリガ信号として出力。
これにより信号の立上がりからパルス出力までのジッタを小さく抑えることが可能になりました。 - パルスカウンタ付き
- 出力パルスのショット数をカウントし、電源オフ後も数値を保持します。
■仕様
製品名 | 超短パルス電源 |
---|---|
型式(標準仕様) | PPM1000S-1KESP |
入力電圧 | AC100V 50/60Hz |
最大出力電圧(無負荷時) | 25kV ※1 |
立上がり時間(最短) | 10ns 以下 |
パルス幅(FWHM) | 25ns 以下 |
最大繰り返し周波数 | 1000pps(可変) ※2 |
最大出力エネルギー | 13mJ/pulse ※3 |
外部トリガ動作 | 5V(BNC)矩形波入力 |
保護機能 ※4 | 充電異常 |
温度異常 | |
ファン異常 | |
外部トリガ異常 | |
寸法(W×H×D)※突起部含む | 362×164×456mm |
重量 | 約6.2kg |
付属品 | 電源ケーブル(2.4m) |
出力ケーブル一式(0.5m) | |
アース線(5m) |
※1. 10回転のボリュームで可変。ただし、負荷に依存します。
※2. 周波数設定ボタンで設定可。単発、1、2、3、5、10、20、50、100~1000(100刻み)。
※3. 負荷に依存します。
※4. 本装置において下記異常を検出すると出力が停止します。
充電異常 :装置内コンデンサへの充電異常を検出。
温度異常 :装置内部品の温度上昇を検出。
ファン異常 :冷却用ファンの回転拘束を検出。
外部トリガ異常 :外部トリガ入力端子へ1000Hzを超える信号の入力を検出。
上記以外の仕様もカスタム製作可能です。
まずはお気軽にお問い合わせください。
■参考波形
■放電例
【多段型線対平板電極による気中ストリーマ放電】
【誘電体バリア放電】
■パネル説明
①エラー解除スイッチ・・・・・エラー発生時のインターロック解除
②表示部・・・・・・・・・・・通常時は周波数表示、エラー発生時は異常箇所を点滅表示
③パルスカウンタ・・・・・・・出力パルスをカウント
④トリガ同期出力・・・・・・・パルス出力に合わせて他の機器を動作させるときに使用
⑤外部トリガ入力・・・・・・・5Vの矩形波でパルス出力を制御
⑥出力スイッチ・・・・・・・・パルス出力のON / OFF
⑦周波数設定ボタン・・・・・・周波数設定値の増減
⑧出力電圧設定ボリューム・・・10回転のボリュームで出力電圧を可変
⑨電源スイッチ・・・・・・・・主電源のON / OFF
⑩AC100V入力 、保護接地端子
⑪高電圧出力端子・・・・・・・負荷の陽極側へ接続
⑫負荷接続用アース端子・・・・負荷の陰極側へ接続